占領下の日本 ―国際環境と国内体制―

天川 晃 著

A5上製判/本体価格3,600円/ISBN978-4-87785-292-4

敗戦から講和まで、連合国は日本に何を求め、日本はどう対応したのか
占領改革、憲法、沖縄、講和の相互関連を問う

第1章 日本における占領―概観
はじめに
1 連合国の基本政策
2 GHQ/SCAPの人と組織
3 日本政府の動き
4 地方自治制度の改革
5 占領後期の問題
おわりに

第2章 占領軍政要員の訓練
はじめに
1 陸軍軍政学校の発足
2 陸軍軍政学校(SMG)での訓練
3 海軍軍政学校での訓練
4 六大学の民政訓練学校(CATS)
5 その他の訓練学校
6 民事要員集結基地(CASA)と戦争の終結
おわりに

第3章 日本本土の占領と沖縄の占領
はじめに
1 占領の基本的枠組み
2 占領政策の展開
おわりに

第4章 民政局と憲法制定―三つ目の「偶然」
はじめに
1 「二つの偶然」―民政局準備不足説
2 「死んだふりのマッカーサー」―マッカーサー主導説
3  問題の所在―なぜ民政局が憲法を起草したのか
4 「文官の勝利」―ホイットニー主導説
おわりに

第5章 イギリスと日本国憲法
はじめに
1 イギリス対日政策の特徴
2 「日本の将来の憲政機構」
3 サンソムの訪日
4 極東委員会での憲法問題
5 「再審査」問題とイギリス
おわりに

第6章 占領後期の改革過程―1950年の地方税法改正問題
はじめに
1 第7回国会における地方税法改正問題
2 総司令部と政府の交渉
3 池田訪米と「渡米土産事件」
4 第8回国会における地方税法改正
おわりに

第7章 講和と国内統治体制の再編
はじめに
1 外務省の初期の方針
2 講和準備作業の枠組み
3 「事実上の平和」
4 外務省と吉田茂
5 講和と国内統治体制
おわりに

第8章 占領史の周辺① 東京裁判
はじめに
1 アメリカの世論―正義の実現
2 初期の対日政策と戦犯裁判
3 裁判の長期化
4 新たな正義
5 アメリカの政策転換
おわりに

第8章 占領史の周辺② 賠償をめぐる世論
はじめに
1 賠償の概要
2 賠償と国内民主化
3 賠償と経済自立化
4 賠償と経済協力
おわりに

第9章 援助の理念
はじめに
1 道徳的義務論
2 権力政治論―モーゲンソーの対外援助論
3 国益論―ハンティントンの対外援助論
4 発展と援助―理論と実際
5 対外援助と国内体制
おわりに―21世紀の対外援助