近代日本文書学研究序説

小池聖一 著

A5判上製/380頁/本体価格5,800円/ISBN978-4-87785-184-2

社会保険庁の年金記録、厚生労働省の薬害に関する記録放置、防衛省護衛艦の航海日誌処分など、文書管理をめぐる諸問題の根本を明らかにし、近代文書を機能論から分析することで、現実と歴史学の間に橋を架け、未来の歴史学の基盤を生成する「近代日本文書学」を提案する。

 序 章 政策過程のなかの近代文書
 補 論 近代日本文書学を規定するもの
第1部 国家意思決定の文書学
 第1章 「閣議」の文書学的一考察
 第2章 「総合政策」の文書学
第2部 外交の文書学
 第3章 外務省文書の生成過程
 第4章 戦前期、外務省公文書式の変遷
 第5章 外務省記録の生成過程
 第6章 「昭和期」外務省文書における「写」の態様
 第7章 通商貿易情報の伝達
 第8章 外交をめぐる個人文書
 第9章 外務省記録・文書と外交文書編纂
第3部 大学の文書・文書館
 第10章 大学文書館論
 第11章 大学文書の生成過程
 第12章 行政文書管理と電子文書化
 終 章 近代文書学の地平