沖縄返還関係資料 第4回配本(全5巻)

編集・解説 波多野澄雄・河野康子・明田川融・平良好利

B5判・上製/総2,800頁/本体価格196,000円/ISBN978-4-87785-375-4
2022年12月刊行

【第4回配本刊行にあたって】
 米軍統治下にあって沖縄の人々は様々な権利を制限されていた。その最たる例が、政治・行政のリーダーである琉球政府行政主席が米軍によって任命されていたことである。沖縄の人々にとって最大の課題は日本への復帰であったが、行政主席を住民みずからが選ぶ「主席公選」も極めて大きな課題であった。また日本本土から分離されていたため、住民の代表を国政に送り出すこともできなかった。今回の配本分では、この「主席公選」と「国政参加」に関する文書を中心として住民の権利拡大に関する文書群を収録している。
 その他、沖縄のリーダーたちと日米両国の関係者との会談記録、沖縄の政情を伝える現地からの報告、そして有名な「建議書」を含む琉球政府の各種文書や政党文書なども多数収録している。これによって、日米間の関係だけでなく、沖縄を含めた三者間の関係がみえてくるであろう。


≪第4回配本巻構成≫
第1巻:国連の植民地独立宣言
    沖縄住民の権利拡大(1)
     自治権拡大
第2巻:沖縄住民の権利拡大(2)
     主席公選
     主席及び立法院議員の任期延長
第3巻:沖縄住民の権利拡大(3)
     国政参加
第4巻:日琉関係者等会談・内話
    琉球政府の建議書
    日本政府現地出先機関
     南方連絡事務所所掌事務・機能拡大
     南方連絡事務所報告
第5巻:軍労務問題